トーホーは10月31日、子会社の食品スーパー(SM)「トーホーストア」(冒頭写真)を、関西や中部地区でSMを展開するコノミヤに売却すると発表した。

 トーホーストアは、1963年に神戸市に出店して以来、兵庫県南部を中心に最盛期の1980年代後半には最大69店舗を展開。トーホーの売上構成比の約40%を占め、業務用食品卸売事業と経営の両輪を担っていた。

 近年は競争激化の影響を受け、2015年にはバローと資本業務提携を締結し、バローPB「Vセレクト」の取り扱いを始めるなどてこ入れを図ってきたが、店舗数は10月31日現在34店舗まで減少し、22年1月期の売上構成比は9.3%まで縮小。コロナ禍特需でSMに追い風が吹く中、同社の22年1月期の業績は売上高が175億6800万円(前期比6.7%減)、営業損失3億7900万円(2億4000万円の悪化)だった。

 今後、トーホーストアの株式92.8%を保有するトーホーは他の株主1名が保有する株式7.2%も買い取ったうえで、全株式を2023年2月から3月にかけてコノミヤに売却する計画。売却価格などの諸条件については決まり次第公表する方針だ。