食品スーパーのサポート支援など幅広い事業を手がけるブルーチップが乾燥野菜を中心にフーズ事業を強化している。

「食品ロス削減、健康、時短」のコンセプトに沿って開発された「乾燥野菜ミックス 焼きそばをおいしくする具」(70g、店頭価格 税抜398円以下同)、「同 うどんをおいしくする具」(50g)、「乾燥野菜アラカルト 刻み玉ねぎ」(80g)の3商品を来春発売予定だ。「乾燥野菜ミックス」2商品はホウレンソウやニンジンなど5種の野菜を、「刻み玉ねぎ」はエジプト産玉ねぎを乾燥させたもので、水や湯で戻し、焼きそばやうどん、スープなどの具材として活用できる。

 昨年発売した商品は、容量200g程の大袋が中心だったが、コンビニ向けに容量70gで展開したところ、食品スーパーから問い合わせが多く寄せられた。そこで、来春発売の商品は容量を50〜70gと小型化。店頭価格も398円に抑えてより手頃な価格帯にすることで、拡販を狙う。

 ブルーチップは昨年、創業60周年を機にフーズ事業部を設立、乾燥野菜の販売を開始した。同社の乾燥野菜は、食品廃棄ロスの削減を目的に開発したことから、賞味期限は1年と非常に長く、ヘタや皮など、野菜につきもののゴミが出ない事も特徴だ。日常の食事で使用するほか、「災害時の保存食としても活用できるため、ローリングストックの需要も見込める」(宮本洋一社長)。また、現在、野菜の価格は高止まりしているが、乾燥野菜は計画生産・計画販売が出来ることも強みだ。さらに食物繊維も多く含んでおり、普段の料理に加えることで簡単に野菜の栄養素を摂れるメリットも大きい。

 消費者からは意外な反響もあった。乾燥することで野菜の青臭さが抑制されたうえ、褐変防止と吸水を早める為にブドウ糖を配合しているが、想定外の甘みが出てしまったものの、野菜嫌いの子どもにも食べてもらえるなど、子どもを持つ親からは高く評価されている。 

 今回、「SMTS2024」のブースではこれらの3商品の乾燥野菜を前面に打ち出す。実演調理も実施し、使いやすさもアピールする予定。SMTSを機に乾物や青果売り場が中心だった取り扱いをドライグロッサリーなどに広げる狙いもある。宮本社長は「乾燥野菜はSDGsを中心とした企業の責任を果たす『コンセプト商品』。今後、にんにくやネギなど種類を増やしたい」とラインアップの拡大に意欲を示している。

出展ゾーン:加工食品
ブース番号:5-310