「高麗人参酒」800本※と想定以上をマーク

※本数はメーカー出荷実績

「養命酒製造のお酒『高麗人参酒』、『生姜のお酒』、『ハーハーブスホットワイン』と、のど飴『養命酒製造クロモジのど飴』で乾燥や寒さに備え、のどに潤いぽかぽか対策!」

 コープデリ連合会(コープデリ)が取り組みを始めた、先着順のお勧め商品を集めたインターネット注文にはこうある。季節ごとにテーマを決めて、数量限定で訴求する商品の案内だ。

 宅配第2商品部加工食品グループの木村晴子グループ長は「今年11月、12月の『ぽかぽか企画』のテーマでは秋冬季の寒い時期に最適な養命酒製造さんのお酒や飴を集めて紹介しています。枠が決まっているウェブカタログ・OCR(注文用紙)で扱えなかった商品や、その商品のストーリーや飲み方を組合員さんに直接お伝えすることで、新規ユーザーの獲得につながっています」と掲載の狙いを語る。一方、メーカー側では数量限定にすることで、商品の欠品を抑えて過剰在庫を抱えることもなく、生産の需給を予測できることが大きな利点だ。

 コープデリでは多彩なカタログを用意して、組合員のニーズに応えた品揃えの強化を図っている。50代以上のシニアの購入比率が高いメインカタログ「ハピ・デリ!」を中心に、ナチュラルオーガニック商品を掲載した「ヴィ・ナチュール」のほか、組合員の過去の注文履歴をもとにターゲット層を絞って配布する別注文カタログなどがある。

 その中でも酒購入履歴からターゲットを絞った不定期の「お酒ものがたり」は約30万部発行の人気カタログだ。ワイン、日本酒、リキュールなど、メインカタログには掲載ができない多彩な商品を毎月掲載している。「普段から酒類へのニーズが高い方にターゲットを絞ることで、高アルコール度数のお酒など幅広い品揃えで嗜好性が高い商品にも興味を持っていただいております」(宅配第2商品部加工食品グループの斉藤和夫バイヤー)

 一例でリキュールでは、バラエティ感を出すために、養命酒製造の伝統的な製法から生まれたハーブのお酒3商品をカタログの最も目立つ位置に掲載して訴求。その結果、冬季には1回の掲載で、「高麗人参酒」が800本、「生姜のお酒」が600本、「夜のやすらぎハーブの恵み」が300本と通常価格販売ながら異常値の販売実績を上げている。斉藤バイヤーは「当初テスト販売の位置づけもありましたが、健康志向の高い高齢の方からの注文数量が非常に多かった。想定以上の売り上げでリピーターも多いことから、3商品の通年の取り組みを進めています」とシニアの養命酒製造ブランドの認知度の高さに驚いている。

酒専門カタログで養命酒製造の「高麗人参酒」「生姜のお酒」「夜のやすらぎハーブの恵み」が人気となった
「ぽかぽか企画」などのテーマに沿った商品を集めたインターネット注文
左からコープデリ連合会宅配第二商品部加工食品グループの木村晴子グループ長、斉藤和夫バイヤー

長野県民に相性の良いこだわりの酒類と食品を提案

 コープデリは、コープみらい(東京、千葉、埼玉)を中核に、いばらきコープ、とちぎコープ、ぐんまコープ、ながのコープ、コープデリにいがたと六つの生協で構成されることから、ハピ・デリ!では、エリアごとに異なるニーズにもきめ細やかに対応している。例えば、コープながのでは、地場商品へのニーズも強いことから、コープながのの専用紙面で養命酒駒ヶ根工場(長野県駒ヶ根市)で製造された付加価値の高い商品もしっかり揃えている。

 その商品群では、1回の掲載で「高麗人参酒」が180本、「生姜のお酒」が100本のほか、爽やかな香木クロモジをベースにしたジン「クラフトジン 香の雫」が120本、「2種のグレープフルーツとハーブのクラフトジンカクテル」が120本と酒類で大きな実績を上げた。信州産もち米と中央アルプスの極軟水にこだわった本みりん「家醸本みりん」の売り上げ数量は240本と多くの家庭に浸透している。木村グループ長は「長野県民は健康志向が強く、またこだわり商品やジンなどのおしゃれなお酒を好む方も非常に多い」と養命酒製造とコープながのの組合員の相性の良さを語る。

 コープデリでは、2025年に受注のオンライン経由70%を目標にした「EC70」を軸に、ウェブカタログとインターネット注文をさらに高めていく予定だ。木村グループ長は「ビール類などと比べると販売量は少ないかもしれませんが、養命酒製造さんの高いブランド力や安全・安心な商品作りを生かし、健康や滋養に最適な嗜好性の高い商品の取り組みをインターネット注文などでも広げていきたい」と価値のある酒類や食品の取り扱い拡大に期待を寄せる。多彩なカタログなど様々な打ち出しで品揃えの幅を広げ、組合員の満足度をさらに高めていく構えだ。

長野県エリア限定のハピ・デリ!で地場商品の養命酒製造のクラフトジンを紹介