オーケーは、公正取引委員会に対し、自発的に競合店対抗値下げ補填を取りやめた旨の報告を提出した。公取委に、優越的地位の濫用の観点から資料提供を求められたことを受けて実施したもの。
公取委は、大規模小売業者と納入業者との取引実態について情報収集を行う中、オーケーが、納入業者に対し、競合店対抗値下げ補填の要請を行っているとの情報を得たことから、オーケーに対し、優越的地位の濫用の問題がないか等を確認するため、資料を求めるなどしたところ、オーケー側から、自発的に競合店対抗値下げ補填自体を取りやめた旨の報告があったという。
公取委は、「競合店対抗値下げ補填の要請に伴う優越的地位の濫用の観点からの懸念は無くなった」と判断、これ以上の対応を行わないことを発表したが、今後、納入業者との納入価格の引き下げに係る交渉において、取引の対価の一方的決定等が行われれば、優越的地位の濫用の問題となるとして、今後とも監視を続けていく旨をオーケーに伝えた。
競合店対抗値下げ補填を取り止め、値下げの原資がなくなるなか、引き続き訴求力のある価格を打ち出せるか、注目が集まりそうだ。