関西スーパーマーケットは10月29日、エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)との経営統合議案に関する臨時株主総会を開催し、特別決議に必要な株主の3分の2以上の賛成を得て可決した。結果は、集計時間を延長するほどの接戦となった。

 今後は関西スーパーが12月1日付けでイズミヤ及び阪急オアシスとの間で株式交換を実施し、合わせて親会社となるH2O副社長の林克弘氏が関西スーパーの社長に就任する。関西スーパーの福谷耕治社長以下、現関西スーパー役員は役職を外れ、すでに設立済みの分割準備会社(新・関西スーパー)の役員に就任し、その経営に当たることになる。来年2月1日付で関西スーパーは関西フードマーケットに名称を変更し、新・関西スーパー、イズミヤ、阪急オアシスを傘下に納める中間持株会社となる。

 注目は、オーケーの今後の出方だ。まずオーケーが保有する関西スーパーの株式7.69%を売却するかどうか。そして中期的には自力で関西進出に踏み込むかどうかだ。オーケーは関西スーパーの子会社化を断念せざるを得なくなったことで、プランの再考を迫られる。ただ一連の騒動を経てオーケーの関西での知名度は高まっており、「今後、関西スーパーではない他の食品スーパー企業の身売り話や、不動産業者からの物件案内が舞い込んでくるのではないか」(地元業界関係者)との指摘もある。