関西スーパーマーケットは11月9日、エイチ・ツー・オーリテイリングとの経営統合をめぐり開催した臨時株主総会での議決における集計結果に疑義が生じたとオーケーが発表したことについて、「事実誤認に基づく著しく不適切でミスリーディングな主張」と反論した。

 臨時株主総会で、関西スーパーは何も記入せずに投票用紙を提出した場合には「棄権」として取り扱う旨を案内していたが、集計中にある株主から「投票が事前に行った賛成の意思表示のとおり取り扱われているか確認してほしい」との申し出を受けたという。そこで、総会検査役の同席を求めたうえで、この株主から事実確認を実施。その結果、この株主が①投票用紙に記入しなかったものの、投票用紙回収の際に、議案全てについて事前に行った賛成の意思表示のとおり議決権行使をする意思を回収担当者に対して述べていたこと、②当日受付に提出した職務代行通知書に議案全てに賛成する旨が記載されていたこと、③事前に提出していた委任状及び議決権行使書にも議案全てに賛成の意思が示されていたことを確認したという。

 投票用紙の回収に際して回収担当者に対して述べた内容については、投票用紙への記載と同様に取り扱うべきであることから、関西スーパーは会社法その他の法令に照らし、この株主が本案の全てに賛成票を投じたものと判断。この賛成票も含めて最終集計を行ったところ、議案の承認可決が確定したとし、「この取り扱いの適法性に何らの疑義もない」と説明。株主の投票に際しての意思表示の内容を無視して集計をすることが会社法に反することは明らかとして、「議案が本来否決となるべきだったなどという事実は存在しない」と主張した。

 また、オーケーのプレスリリースについては、関西スーパーによる集計作業が午後2時50分頃に完了していたにもかかわらず、議場で午後3時頃に議長より休憩時間を午後4時まで延長する旨の案内がなされたなどと主張していることに対し、実際は午後3時の段階では当社による集計作業は完了していなかった点など、事実誤認に基づく主張が散見されると反論。総会検査役に対して正確な事実を明確にするよう確認を求めているという。

 関西スーパーはこの件で訴訟などは提起されていないが、開示すべき事項が生じた場合には適時に開示するとしている。