関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)の株式交換による経営統合議案をめぐり、これに反対しているオーケーは10月19日、関西スーパーが15日に示した26年3月期までの関西スーパー、イズミヤ、阪急オアシスの3社の業績見通しについて「楽観的」とする見解を発表した。

 食品スーパー業界は、今後コロナ禍による巣ごもり需要の影響がなくなり、少子高齢化や人口減少の中で、さらに同業間やドラッグストア、ECなどの異業種との競合によって競争環境は益々厳しくなると予想されている。これらを踏まえ、オーケーは「大変厳しい事業環境と過去の3社実績に鑑み、事業計画は非常に楽観的」との見方を示した。

 またオーケーは関西スーパーが示した経営統合後の理論株価について信憑性が乏しいとした上で「株主に対して責任を負うべき姿勢を明確にするべき」と指摘したほか、のれん計上リスクや親子上場への対応策、東証市場区分変更によるプライム市場に残れない可能性や影響について説明が不十分だとした。

 同日オーケーは、関西スーパーの2位の大株主で9.19%を保有する取引先持株会が、各企業それぞれの自主判断で議決権を行使することになったことについて、もっともな対応とした上で、議案に反対するよう呼びかけた。取引先持株会内では、対応の一本化がコンプライアンス上問題となり、自主投票になったと見られる。