お客が足を止める売り場の違和感を作り出す

 突如売り場に出現する雨の日の通り道。天井から色鮮やかな水色傘が開き、それがいくつも吊り下げられている。壁面には雨降りをイメージさせる水色のすだれが並び、目につくのは、これも雨模様に彩られた「雨の日が楽しくなるレイングッズ」のPOP。雨の日を連想させ、雨傘からレインブーツなど雨対応関連商品を集積して購入を促す仕掛けだ。「4月からはレインブーツが売れる時期になりますから、ワクワク、楽しくメイト(パート)さん主体で作っていただいた手作りの売り場です」とアピタ鳴海店(名古屋市)の榊谷正典店長は、雨の日対応売り場のタネを明かす。

 こうした売り場づくりの狙いは、お客に「アレッ」と思わせ売り場に足を止めてもらう「違和感作り」にあるという。言われてみれば、非食品の売り場では、商品を漠然と眺めて通り過ぎることが多い。「お客さんに足を止めてもらうには、違和感を作るしかないのです」(榊谷店長)は、確かに納得の一言だ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから