食品製造業の経営者、半数以上が先行きに不安
M&Aキャピタルパートナーズが食品製造業の経営者100名を対象に、経営環境についての意識調査を行ったところ、半数以上が「今後厳しくなる」と見ていることがわかった。同調査は、2023年2月28日~3月1日の2日間、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」のインターネット調査を活用し、電気代や燃料費、原材料価格、賃金の上昇の経営への影響を聞いたもの。
調査結果によれば、物価高騰の23年度の業績への影響について、55.0%が「業績が下がった」と回答した。問2の「製品価格に転嫁できた」とした割合も55%あり、価格高騰への対応は明暗が分かれた形だ。
食品製造業の経営課題については、「燃料費/電気代の高騰」(75%)、「従業員の賃金」(53%)がともに半数を超えてトップ2となった。食品を製造する上で、燃料費や電気代が高騰することは死活問題であり、経営課題としても重く受け止めている企業が多く、従業員の賃金設定や人材採用に苦慮していることが伺えた。
業績回復につながる対策として、新製品開発には半数が「取り組んでいる」が、生産ラインへの設備投資については、「積極的に取り組む」は21.3%止まり、「現状維持」「取り組みたいが、現状見送り」がともに3割を超え、新たな挑戦が難しい状況だ。食品製造業界の先行きについても、55.0%が「さらに厳しくなる」と回答。厳しい経営環境から抜け出すための方策として、「パートナーシップを検討する」との回答も41%あり、具体的な取り組みでは、「販路の拡充」(58.5%)や「事業承継に関する課題解決」(39.0%)、「既存商品の値上げ」(34.1%)が上位を占めた。
パートナーシップを組みたい企業は、「同業の大手企業」(43.9%)「食品小売りの大手企業」(31.7%)「同一エリアの企業」(24.4%)「それ以外の業種の大手企業」(17.1%)の順で回答。コストが上昇する環境下で、会社存続のために自社単独だけでなく、異業種も含め幅広く他社とのパートナーシップを検討していることがわかる。
こうした課題や悩みに対し、M&Aキャピタルパートナーズは、中堅・中小企業の資本継承に悩む経営者に寄り添い、事業選択肢の一つとしてM&A仲介サービスを提案。創業以来、顧客第一に考える‟クライアントファースト”のM&Aに磨きをかける。