大丸松坂屋は3月1日、ファッションのサブスクリプション事業「アナザーアドレス」にメンズラインを加えた。
澤田太郎社長(冒頭写真右)が「当社の信用力を最大限に生かし、新しいお客様創造にチャレンジする象徴的な新規事業」と位置づけるアナザーアドレスは、月額5500円からの定額料金で「マルニ」「メゾン マルジェラ」などのブランドの洋服を借りることができるサービス。2021年3月に都市圏在住の30~40代女性をターゲットに設定。毎月の料金にはレンタル費用だけでなく、送料、クリーニング、修繕費用が含まれている。返品可能なほか、借りている服を気に入れば割引価格で購入することもできる。
こうしたサービスの特徴が支持され、23年2月期の売り上げは前期比327%を記録。今年2月20日時点の総登録会員数は1万5000人超、総レンタル数は約10万着、買い取り客数は4%台で推移している。利用者のうちグループの百貨店で1万円以上婦人服を買ったことがない人が91.7%を占めており、事業責任者の田端竜也氏 (同左) は、「百貨店であまり買い物をしないお客様が会員となっており、潜在顧客の獲得につながっている」と手応えを感じている。