ヤマト運輸は2月6日、宅急便などの届け出運賃を4月3日から改定すると発表した。
対象は宅急便、宅急便コンパクト、EAZY(EC向け)、国際宅急便の4種で、運賃改定率は約10%。例えば関東域内の宅急便サービスは、60サイズ(縦・横・高さの3辺計が60cm以内、重さ2kgまで)で現行930円から940円に10円アップ、120サイズ(同120cm、15kgまで)は1610円が1850円となり、240円アップとなる。
背景には資源・エネルギー価格や原材料価格の上昇に加え、労働力減少による賃金や時給単価の上昇がある。ヤマト運輸は「2024年問題を控えた物流事業者を取り巻く外部環境は、従前以上に厳しさが増している。これまでも生産性向上など様々な取り組みを進めてきたが、必要なコストを運賃やサービス料金に適切に反映できていないことに加え、さらなるコスト上昇を吸収することが極めて難しくなっている」としている。
また法人顧客に対しては、個別契約の見直しを実施する。契約の基礎となる「届出運賃等」を年度ごとに更新し、外部環境の変化に伴う影響を反映させることで、プライシングの適正化に向けた持続的な取り組みを進める。
物流費の値上げをめぐっては、佐川急便が「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃を4月1日より平均約8%値上げすると発表している。