イトーヨーカ堂は12月15日、ショッピングセンター(SC)のアリオ橋本およびイトーヨーカドーアリオ橋本店(神奈川県相模原市)で実施中の生活支援ロボット活用の実証実験の模様を公開した。

 導入したのは、品出し支援ロボット(冒頭写真左)、買い物カゴ・カート回収ロボット、アテンドロボット、案内ロボット、配膳ロボット、清掃ロボットの6種類。このうち、品出し支援ロボットと買い物カゴ・カート回収ロボットをイトーヨーカドーの食品売り場に導入した。

 品出し支援ロボットは、米や飲料など、重量のある商品を運ぶ台車を牽引して売り場まで自動走行で運ぶもの。指定場所まで運ぶと自動で台車を切り離し、自走してバックヤードに戻る。買い物カゴ・カート回収ロボットは、先導する人についてカゴやカートを運ぶもので、買い物カゴの方が100kgまで、カートの方が15台をまとめて運搬できる。先導する人もカゴやカートを運ぶため、通常の2倍の量を一度に運ぶことができ、生産性アップの効果が見込める。

 一方、SCのアリオ橋本には、アテンドロボット、案内ロボット(冒頭写真右)、配膳ロボット、清掃ロボットの4種類を導入。アテンドロボットは、視覚障がい者を売り場に案内する自動走行の車椅子型のロボットで、アテンドスタッフの後について移動する。このロボットにより、アリオ橋本では、コロナ禍で感染防止の観点から中止していたアテンドサービスを再開した。

 案内ロボットは、インフォメーションデスクの補完機能を果たすもので、館内のインフォメーションデスクから離れた入り口近くに設置。フロア図やイベント情報、駐車場情報提供機能に加え、インフォメーションデスクとの通話機能もある。お客が画面をタッチして必要な情報を得るほか、指示すれば、ロボットが売り場までお客を案内する機能も備えている。

 今回の実証実験は、神奈川県の「新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」の一環。店舗運営上で発生する課題の中からロボットで解決できるものに的を絞り、ロボットでどう解消できるかを確認する。なお、実証実験は、11月中旬から開始。12月いっぱいをメドに行う予定だ。