25社中21社が営業減益
食品スーパーの業績が急速に悪化している。上場スーパー25社の2023年2月・3月期上期決算は、21社が営業減益(新会計基準適用企業も適用前に数字を組み換え、前年同期と比較)、そのうちアオキスーパー、ヤマナカ、スーパーバリューの3社が営業赤字となった。前上期の数値比較ができない関西フードマーケットを除き、増益となったのはハローズ、ヤマザワ、天満屋ストアの3社のみ。上期決算時点で、ライフコーポレーション、関西フードマーケット、アルビス、ヤマナカ、マルヨシセンターの5社は通期見通しを下方修正したが、下期は上期以上に厳しい経営環境が見込まれるだけに、今後も下方修正に追い込まれる企業は増えることが予想される。
食品スーパー業界が上期に苦しんだ要因は、一つが原料や商品の値上がりだ。売価政策、営業政策をどう組み立て、売り上げと粗利を確保するか。もう一つが電気代の高騰だ。食品スーパーは冷蔵・冷凍ケースを多く使用するため電気代がかさむ。その上、期中には「期初の想定以上に単価が上がっている」との悲鳴が各社から上がっていた。