ヤフーは10月5日、店舗の来訪者数などの人流データ分析機能「施設来訪者分析」を年内に提供を開始すると発表した。対象店舗は、全国のスーパー、コンビニ、ドラッグストア、ホームセンター、飲食店など約80万施設。

 施設来訪者分析は、検索データや位置情報などのビッグデータを基にブラウザー上で調査・分析できるサービス「DS. INSIGHT」の人流データ分析ツール「DS.INSIGHT Place」の新機能として搭載。利用者は目的の店舗や施設名を入力すると、その店舗の時間・曜日別の推計来訪者数や性別・年代別の傾向、来訪者の居住地域がわかる。該当店舗だけでなく、他に訪問傾向が強い店舗も把握でき、行動パターンも分析可能だ。

 また、訪問者の来店頻度の表示にも対応しており、ロイヤルティーの高い層を可視化。データに基づくチラシ配布地域の見直しや効率化、販促イベントの実施計画などの策定ができる。

 こうした情報は自社の該当店舗に加え、周辺の競合店情報も参照可能。競合との比較分析による戦略立案などにも活用できるという。

 DS. INSIGHTの利用者は新機能を追加料金なしで利用可能だ。同社関係者によると、既存の利用者に施設来訪者分析を事前に使ってもらったところ、「情報の解像度がより高まっている」と好評だったという。データソリューション事業本部の村田剛本部長(冒頭写真左)は、「小売業や飲食業の導入を促進するとともに、お客様の声を聞きながら精度向上を図りたい」と語る。

「施設来訪者分析」 商圏エリアのイメージ

 このほか、テーマ別にまとめたデータを定期的に提供する「DS.DATASET」では同日より、任意のエリアごとの滞在人口や、来訪元・移動先の市区町村などのデータの提供を開始する。さらに同社のビッグデータを活用し、企業や自治体の課題解決につなげることを目的とした「ソリューションパートナープログラム」もスタート。同プログラム参加企業に対し、サービス開発を目的とした「DS.API」のトライアル利用やDS.DATASETのサンプルデータを提供するほか、ヤフーが保有するデータソリューション関連の100件以上の特許を無償提供する予定だ。

 ヤフーでは今後、現在数十億円規模というデータソリューション事業の売り上げを100億円へ引き上げる考え。谷口博基執行役員CDO (冒頭写真右) は「パートナーとの協力で成長させたい」と意気込みを語った。