競合対抗の値下げを敢行

 店舗での価格訴求を強化。みやぎ生協が物価高に真っ向勝負を挑んでいる。高頻度で買われる生鮮品、日配・加工品、日用品で300品目を選出し、「家計応援300品厳選値下げ」として展開。実質値上げ前の価格に据え置いた。加えてコープ商品では「くらし応援150品」を打ち出し、こちらは元の価格からさらに5~10%値下げした。「これらをできれば今年いっぱい続ける。もちろん我々の利益を削ってやることになるが、値上げ一色の中でも値ごろ感を出し、組合員さんの暮らしを守るということにもつなげる」と尾川輝敏代表理事専務理事は意気込む。

 背景にあるのは足元の店舗の不調だ。みやぎ生協の出鼻をくじいたのは今年3月の福島県沖地震だった。大型店が被災し、テナントも含めた完全開業に約2カ月を要した。ゴールデンウィーク以降、外食機運が高まり、巣ごもり需要の後退もあったが、ダメ押しは競合スーパーのプロモーション強化だ。ヨークベニマルが「600品値下げ」を始めれば、ウジエスーパーが「500品値下げ」で追随する価格攻勢に押され、6月までの店舗供給高は前年比で1%減、予算比で2%減に沈んだ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから