クスリのアオキホールディングス(HD)が新業態の出店を加速している。7月13日に開催した2022年5月期決算説明会で青木宏憲社長は、下期の新フォーマットの出店数が目標に掲げる全出店数の半分を占めたと発表した。

 新フォーマットとは、400坪の生鮮(青果・精肉)の強化型店。同社では、300坪の標準店と生鮮3品を強化した450坪タイプの店舗を展開しているが、20年10月からその中間である400坪の青果・精肉強化型店を標準店と位置づけ、出店を推進。店舗数は前期末までに50店を超え、売り上げも計画を達成している。

 今期も引き続き出店を進め、新フォーマットとしてのビジネスモデルを完成させる構えだ。なお、今期は、400坪で培ったフード&ドラッグのノウハウを既存の300坪の店舗に導入する予定で、青果・精肉の導入、食品売り場の拡大のための改装店を実施、前期分も含め、250店舗まで拡大する。さらに、今後3カ年かけ300坪の店舗をすべてフード&ドラッグ業態に転換する計画だ。

 生鮮強化と並び注力する調剤併設は、併設率70%を目指し、既存店への調剤導入を推進。前期は100件のドラッグストア併設薬局の開局を実現した。これにより併設率も56.2%まで向上。今期も引き続き調剤併設を進め、100件の開局、併設率61.8%を目指す。

 なお、収益認識基準を適用した前年度の業績は、売上高3283億円(計画比2.9%減)、営業利益140億円(同13.7%減)と計画を下回っての着地となった。

 今期は、売上高3600億円(前期比9.6%増)、営業利益152億円(同8.0%増)を計画している。