ドラッグストア業界に激震が走っている。物言う株主として知られる、香港ファンドのオアシス・マネジメントがツルハホールディングス(HD)と株主総会を前に全面対決の様相を呈している。オアシスはツルハ側に株主提案を実施、ツルハ側はその内容にすべて反対する姿勢を明らかにしている。さらにオアシスはクスリのアオキHDにも株主提案しており、アオキもツルハ同様、全面的に反対を表明した。ツルハの株主総会は8月10日、アオキの株主総会は同20日前後と見られる。オアシスの主張に対し、ドラッグストア両社と、イオンを含む他の株主はどう動くか。結果次第では業界再編の呼び水となる可能性もある。

オアシスはツルハの株価、収益性低迷が不満

 まずは経緯を整理しよう。ツルハとオアシスのやりとりが表面化したのは6月13日。オアシスがツルハに対して株主提案を行ったことを日本経済新聞が報じた。昨年末からオアシスはツルハ株を保有しており、業界内では「今後ツルハに対して株主提案するのではないか」と見られていた。その後、22日にオアシスがツルハに送った説明資料を公表。これに対する回答としてツルハは26日の決算説明会で「取締役会で内容を精査しているので明らかにできない」(ツルハHD鶴羽順社長)としていたが、7月7日にオアシスの株主提案の内容を全面的に反対すると表明。これを受けて18日にはオアシスが報道陣に対し、再度反論する説明会を設けている。

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