百貨店ではコロナ前の水準を上回る企業も

 今年の5月は3年ぶりに行動宣言のないゴールデンウィークから始まり、全国の主要駅や行楽地では久々のにぎわいが見られた。JR各社は連休中の利用者が合わせて去年の約2.5倍となる907万人を超えたと発表。感染者数も小康状態にあり、外出機会の増加に伴って特にコロナ不況業種の需要が急速に改善しつつある。

 5月度に大きく伸長したのは百貨店やショッピングセンター(SC)などの大型店だ。前年比大幅プラスはもちろんのこと、2020~22年の実績を掛け合わせた参考値もコロナ禍以前に迫る回復を見せている。大丸松坂屋は6月9日に開いたメディア懇親会にて、「五月度の全店売上高はインバウンドを除き19年比で97%まで回復。既に札幌店、名古屋店、心斎橋店、神戸店、ギンザシックスはコロナ前を上回る実績を上げている」と報告し、業績回復に手ごたえを示した。中で阪急阪神の伸長率が突出しているのは前年の営業制限の反動によるが、同社も連休中を中心に購買意欲の高いお客が多く来店。インバウンドを除く国内売上高は19年比103%を記録した。

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