アリナミン製薬は、この春、「アリナミンV」をはじめとする「アリナミンドリンク」シリーズのプロモーションを刷新した。
抗疲労成分フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)を主成分とするアリナミンドリンクは、身体の疲労回復だけでなく、集中力の改善にも効果がある。そこで、今回のプロモーションでは、この集中力改善効果もクローズアップ。「仕事の効率化、スピード感が重視され、肉体的な疲労だけでなく、集中力が求められ、頭脳も疲労する。そうした新しい時代の疲労回復に有効なドリンク剤として訴求する」(マーケティング部アリナミンドリンクグループ・太田淳士課長代理)戦略だ。
これに伴いCMキャラクターを反町隆史に変更。新たなCMや店頭プロモーションを投入し、キーメッセージの「カラダにも、集中力にも。進化した疲れにアリナミンV」を広く伝える。
アリナミンドリンクは、1987年発売の「アリナミンV」を筆頭に、現在、8種類をラインアップしている。昨年9月には、「寝る前に飲んで寝ている間に疲労を回復する」という新しいコンセプトの「アリナミンナイトリカバー」を投入し、日中だけでなく、夜間の需要開拓にも乗り出した。
さらに、ゼリー「アリナミンメディカルバランス」も展開しており、こちらもこの春、従来のグレープフルーツ風味に加え、新たにアップル風味を投入し、より「疲労の回復・予防に効く」コンセプトの訴求力・視認性の高いパッケージに全面刷新を図った。「すっきりと飲みやすいアップル風味を追加することにより、選択肢を広げるとともに、リフレッシュ時などに疲労を感じたより多くのお客様にご利用いただきたい」(同グループの関根佑美子課長代理)として、利用者のすそ野拡大にも期待を寄せる。
栄養ドリンク市場は、コロナ禍による生活スタイルの変化から、「肝機能改善」や「風邪予防」を訴求した商品の需要が減少したことを受け、縮小傾向にある。ただ、「アリナミンドリンク」シリーズのような「疲れ対策」や「女性向け」商品の市場は引き続き堅調に推移している。
ウィズコロナの生活が本格化し、仕事の効率化、スピード化が求められ、身体のみならず脳の疲れも懸念される中、アリナミンドリンクシリーズは、疲労回復だけでなく集中力改善にも寄与する商品として訴求力を強める方針だ。