セブンイレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ大手3社は、北海道の函館エリアで2月21日から1週間、共同物流の実証実験を行うと発表した。内閣府が推進する「戦略的イノベーションプログラム」の一環で、コンビニの配送センター間の物流の効率化と遠隔地店舗(買い物困難地域)への配送の共同化の二つの実証を行う。
コンビニの物流では、基幹センターと遠隔地にあるサテライトセンター間で商品の横持ち配送が行われている。今回は、従来、自社のセンター間でしか実施されてこなかったセンター間の横持配送をチェーン横断的に実施する。北海道では、各社の基幹物流センターが札幌近郊にあり、函館にはサテライトセンターがあることから、今回は、セブンイレブンとファミリーマート、セブンイレブンとローソンの二つの組み合わせで、札幌近郊の基幹センターから、函館のサテライトセンターまでの横持ち配送の共同化の実証を行う。各社の物流コストの削減に加え、トラック配送の効率化による温室効果ガス排出量の削減も見込まれる。
もう一つは、函館エリアの遠隔地で、セブンイレブンとローソンによる店舗配送の共同化実験 で、物流効率が良くない過疎地域の店舗への共同配送の効果を測定する。今回の3社による共同物流の実証実験は、昨年度、東京都内の湾岸エリアで実施したものに続く取り組み。前回が都市部での実験だったのに対し、今回は、店舗の密集度が低い地方での実験で、社会実装に近い取り組みと言え、遠隔地での配送効率の向上、買い物困難者対応などが期待されている。