時短協力金でしのぐ大手飲食業

 コロナ禍の長期化で強い逆風を受ける店内飲食業がもがき苦しみ、多くの外食企業が手掛けるテイクアウト(持ち帰り)やデリバリー(宅配)事業は絶好調で、各社競い合うようにシフトしている。

 店内飲食主体の企業は2年間も赤字が続く厳しい状況に直面、大手企業でも財務体質が悪化している。2021年2、3月期決算企業の平均自己資本比率は前期から10%以上低下し、健全の目安である30%を下回っている。手元資金確保のためにロイヤルホールディングス(HD)は双日や金融機関から240億円、すかいらーくHDは公募増資で約430億円、吉野家は250億円のコミットメントラインの締結、ワタミは優先株の発行で120億円、ゼンショーHDは劣後ローンで300億円を調達するなど、名立たる企業が資金調達を実施している。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから