コロナ収束後でも売り上げは70%程度

 民間の調査機関によると2020年の外食市場規模は前年比16.5%減の28兆6000億円になると推計されている。マーケットサイズの縮小は外食企業に大きな痛みをもたらし、事業縮小、店舗閉鎖、雇用の喪失、企業倒産などの事態を生じさせている。外食の中にも様々な業態があり、一律に売上高が減少しているわけではなくバラつきがある。店内で長時間かけて飲食するレストラン、居酒屋などは客数が激減し苦戦が続くが、EC、テイクアウト、デリバリーサービスを活用する飲食業態は堅調だ。比較的短時間で食べることができるハンバーガー、牛丼などのファストフード(FF)、回転寿司、カレーなどは回復が早く、大きな落ち込みはない。

 コロナ禍による影響は業態だけではなく、立地によっても明暗が分かれている。リモートワークや外出自粛などで、都市中心部の人口集中が緩和され、郊外住宅地へ分散するという傾向が出ている。同じラーメンチェーン店、コーヒーチェーン店でも郊外路面店は好調、都市中心店は不振という現象が起きている。

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