フードデリバリーの出前館と物流会社のセイノーホールディングス(HD)は、12月23日、ラストワンマイルの事業で業務提携契約を締結したと発表した。

 セイノーHDの全国に配達可能な物流網と出前館の持つ加盟店向けプラットフォーム、集客・媒体力を生かし、出店から集客・販促、ラストワンマイル配送までをワンストップで実現する小売店向けのパッケージを提供する方針で、具体的な取り組みは、以下の通り。

(1)  買い物弱者の解消
 出前館が持つ全国の配達ネットワークとノウハウ、セイノーHD子会社の「ココネット」の「スパイダーデリバリー」によるコンビニエンスストアなどのリテール配送(個人向け配送)の技術・ノウハウを掛け合わせ、ネットスーパーやネットコンビニの日用品・食料品のデリバリーの展開を加速、 買い物弱者対策を進める。 

(2)  配達エリアの拡大
 出前館の加盟店ネットワークとセイノーHD子会社の「GENie」のクイックデリバリー網を掛け合わせ、 地方都市や降雪地域へも配達エリアを拡大し、エリアカバー率を向上させる。さらにセイノーHDの進める共同配送やドローン物流を取り入れた新スマート物流「SkyHub®」との連携で、過疎地・中山間地などでの物流を可能にする。

(3)  多様な働き方を実現
 リテール領域で一般的な「枠配(時間枠を設定した配達)」、 クイックデリバリーの「即配」、さらにセイノーHD子会社の「LOCCO」の「置き配」を組み合わせ、配達網の時間帯による繁閑差を平準化。アイドルタイムをなくすことで配達員が一日を通して安定した収入を得られるような働き方を目指す。 

(4)  加盟店の収益化を支援する販促、 物流ソリューションの提供
 出前館のデジタルマーケティングの知見、セイノーHD子会社の「リビングプロシード」が持つ全国1万名のギグワーカーネットワークによるリアルマーケティングを掛け合わせ、 加盟店の収益化を最速で実現するための販促と物流ソリューションを共同で提供する。