コロナ禍での外出禁止などにより、フランスでは、2020年に840万人もの給与所得者が一時的に数カ月間、失業や休業に陥った。が、国立統計経済研究所(INSEE)の発表によれば、意外にも同年の失業者数も貧困率(14.9%)も前年とほぼ変わらず。政府の経済支援の効果があったようだ。

 それでも懐の寂しさを感じるフランス人が多いのは、08年から10年間にわたる賃金の停滞と、家賃や光熱費などの必要出費の増大が原因だ(日刊紙「パリジャン」より)。INSEEによれば、フランス人の3分の1が、家賃やアパートの共益費の支払いが困難になったという。

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