エイチ・ツー・オー リテイリング(以下、H2O)は8月31日、関西スーパーマーケット(以下、関西スーパー)との経営統合を発表した。

 株式交換を経て、H2Oの傘下に中間持株会社を新設、その下にイズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーの3社がぶら下がる体制となる。H2Oの中間持株会社への出資比率は58%、持株会社は3社の株式をそれぞれ100%保有する。新体制の発足は来年2月1日を予定。新体制後の売上規模はイズミヤ1330億円、阪急オアシス1107億円、関西スーパー1289億円の計約4000億円となり、関西圏の食品スーパーとしては万代(3794億円)、ライフコーポレーション(関西のみ、3758億円)と同規模となる。

 H2Oと関西スーパーは2016年10月に資本業務提携を結び、H2Oは関西スーパーの株式を約10%保有していた。しかし緩やかな提携では、PB開発、取引先政策、物流政策、情報管理・活用などの政策判断を伴う取り組みの実現は難しいと判断、今年7月12日から経営統合の検討を本格化させていた。

 両社は今回の経営統合により、関西都市部でのトップクラスのマーケットシェアによるブランディングと競争優位性、店舗数などの点において、関西でナンバーワンの地位を確立することが可能になると見ている。さらにH2Oは7月28日に万代とも業務提携で合意しており、万代の規模を合わせると約8000億円と、関西エリアでは最大規模の食品スーパーグループを形成することとなる。

 今後は、新設される中間持株会社と、もともとH2O系食品スーパーをまとめあげる中間持株会社だった「H2O食品グループ」との機能統合や、関西スーパーの取締役人事が注目されそうだ。

(写真は関西スーパー)