半導体・デバイス事業とICT・ソリューション事業を手掛ける菱洋エレクトロは、常設オンライン展示会「物流自動化総合展」(主催:ユーピーアール)で自社サービスを提案している。開催期間は8月31日まで。

 物流の現場では今なお人手による作業が多く、コロナ禍でIoT化やDX化の遅れが浮き彫りとなっている。そこで物流ソリューション企業のユーピーアールが、「作業の非接触化を可能にするサービスを知りたい」というユーザーや企業のニーズに着目し、初めてのオンライン展示会を企画。物流の効率化、スマート化や、作業現場のホワイト化につながる「非接触化」「自動化」を実現するソリューション、サービス、商品などの情報を発信している。

 その中で菱洋エレクトロは、Kiwiテクノロジー社のLoRaWAN無線規格を用いて、今年6月に完全義務化となるHACCPの重要管理項目の1つである「温度管理」向けのソリューションを提案している。

 具体的には、複数の店舗や工場の温度を遠隔で一括管理できるというもの。冷蔵・冷凍庫用の温度センサーを、各店舗の冷蔵・冷凍庫内、または各工場の測定したい場所に設置することで、全センサー情報のクラウドによる一括管理を可能にする。

 また輸送中の温度のリアルタイムでの遠隔一括管理も可能だ。トラック庫内、またはトラック庫内の保冷箱に、冷蔵・冷凍庫用の温度センサーを設置し、運転席に車載用ゲートウェイやGPSトラッカーを搭載することで、輸送中のリアルタイムの位置や温度情報のクラウド一括管理が可能となる。

 またコロナ禍への対応では、CO2センサーを活用した3密回避対策を提案。CO2、温度、湿度センサーで取得した情報から対象の場所における人の混雑具合をクラウドで判断、インジケーター(3色LEDランプ)や電子ペーパーパネルへ数値表示することで、換気を促すような3密対策システムを構築した。

 菱洋エレクトロでは、Kiwiテクノロジー社製の各種センサーを用いることで、輸送元の工場や店舗内における温度管理を自動化するだけでなく、輸送中のリアルタイムの温度管理まで行うことで、より安全・安心な製品の管理体制を提案していきたい考えだ。

(冒頭写真は菱洋エレクトロが提供するKiWiテクノロジー社製各種センサーを活用した温度管理向けソリューション)