百貨店アパレル御三家が悪戦苦闘

「物質的な豊かさを追い求めた時代は終わり、大量生産・大量消費型のビジネスが終焉を迎えている。国内のアパレル市場では本当に必要な店しか生き残れない。少子高齢化の時代に商品を買ってもらうには消費者に必要なものが売れるかが鍵になる」。ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏はメディアの会見で繰り返しこう述べている。ファストリはデジタル技術を駆使し、顧客が求める衣服の情報を世界から集め、売れ残りなどの無駄を省く「情報製造小売業」を目指すと決意のほどを重ねて示している。

 経済産業省によるとアパレル業界の市場規模は1990年頃約15兆円だったが、直近では約9兆円まで落ち込んでいる。今年はコロナ禍で、さらなる減少が避けられない。

 百貨店をメインの取引先とし、かつてはアパレル御三家と言われたオンワード樫山、三陽商会、そしてレナウンは、それぞれ厳しい立場に置かれており、先の見えない戦いに悪戦苦闘している。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから