コロナ禍に苦しむ百貨店業界に「一筋の光明」が差し込んでいる。富裕層向けの「オンライン外商」だ。なかでも「19年度からの3年間でのデジタルシフト」を打ち出した三越伊勢丹ホールディングス(HD)では、前年同期比で売上高が20%増以上となるなど、士気が大いに上がっている。
そもそも三越は伝統的に「お帳場」(台帳に名前を書くだけで商品を持っていける)制度がもとになった分厚い富裕層に支えられている。また伊勢丹の旗艦店である新宿本店も210人の外商部隊がおり、年間1000万円以上購入する上得意客を多数抱える。