「スマートカート」導入でウィズコロナに備える

 丸久、マルミヤストア、マルキョウ3社で構成するリテールパートナーズの2020年2月期決算は、営業収益が0.1%減収の2288億1400万円となった。店舗総数は3店の純増となる260店舗となったが既存店が振るわなかった。営業利益は9.6%減益の44億6600万円となった。売上原価率を0.3%引き下げたが、人件費を中心とする販管費の増加率1.6%を吸収しきれなかった。経常利益も、営業外収益が減少したことで6.4%減の52億1600万円となった。

 企業別では丸久が、店舗売上高が前年比1.1%減となる842億7100万円、経常利益は28億円。新店は19年11月に北九州市のショッピングセンタースパイシーモール門司内にオープンしたアルク西門司店の1店舗。中国地区での展開が頭打ちとなっている中で、アルク西門司店は北九州市で3店舗目。今期もアルク八幡西店を計画しており、北九州エリアに出店余地を見出している。アルク西門司店は健康志向食品の品揃え強化や九州産品の充実などが施されたが、リテールパートナーズグループ全体への導入を見据えた試みは行っていない。丸久錦見店(山口県岩国市)を撤退し、跡地に提携先のバローグループ傘下のスポーツクラブを出店した。バローホールディングス(HD)の事業を早速取り入れた形だが、開店後まもなくコロナ禍による休業を余儀なくされ、シナジーの検証はこれからだ。

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