国分グループ本社が感染予防と試飲を両立させたコロナ下での新たな展示会の道筋を示した。国分グループ本社は7月15日、「国分輸入洋酒展示試飲会」を帝国ホテル東京2階で開催した。展示会では「ソーシャルディスタンス」、「飛沫防止」、「接触防止」、「試飲で飲みきれなかった分の処理」の4つの徹底対策に加え、会場となったホテル側は空気を滞留させないよう空調を調整。500名の来場者は、6時間の開催時間の中から来場時間を選択した。

 まずソーシャルディスタンスでは密集を避けるため、来場者の滞在時間は1時間以内にし、常時、会場内定員を半分以下の140名となるように設定。飛沫防止では入口での検温とアルコール消毒に加え、会場の全員がフェイスシールドを着用するとともに、会場内外で2mの間隔を空けるように来場者に協力を求めた。さらに商品説明の冊子も最小限にとどめた。お酒の試飲は基本的に飲み切りで、吐器の際に必要なペーパーナプキンを詰めた小ぶりの紙コップも6000個を用意した。

会場は人数を絞り、フェイスシールド着用が徹底された

 国分グループ本社取締役常務執行役員の杉野直起経営統括本部副本部長は、「3月の開催でしたが今日まで延期となり、社内で議論もありました。感染症予防と経済活動の両立を図り、酒類市場の早期復活への貢献、自粛ムードを脱したいという願いを込めて開催を決定しました」と力を込めた。

国分グループ本社取締役常務執行役員の杉野直起経営統括本部副本部長は、コロナ下での展示会の意義を強調した

 アイテム数は300品が並び、国分が得意とする輸入ワインをメインに、ウイスキー、ジン、リキュールなどの洋酒のほか、多彩な焼酎が並んだ。主力のワインでは、昨年10万ケースを売り上げたフランスナンバーワンブランド「ロシュマゼ」の新商品を追加し、今年は15万ケースを目指す。さらに4月発売の全米ナンバーワンワイン「アポシック」のほか、バーボンウイスキー「バッファロートレース」を披露。また昨年子会社化したヌーヴェル・セレクションの特設ブースも設置し、同社が扱うフランス直輸入ワインも訴求した。

 今後は9月1日から関西で1カ月間のウェブ展示会の開催も予定。商品冊子を取引先に配布し、その期間中は価格表と商品を説明した冊子からQRコードやバーコードを通じて商品を注文できる形となる予定だ。

 6月の国分の酒類の売り上げは、業務用が前年同期比48%と飲食店への自粛の影響で引き続き伸び悩んでいるが、小売り向けの家庭用は2桁の伸びで売り上げ全体に寄与。酒類全体では95%に踏みとどまった。飲食店の復活を待ちつつ、量販店やECに力を入れていく。