駅前多層階の旧来型GMS改革に道筋をつける

 イトーヨーカ堂の構造改革が加速してきた。前期(2020年2月期)営業収益は、前期比4.1%減に終わったものの、営業利益は65億円と計画を達成。純利益は6期ぶりに黒字転換した。セブン&アイ・ホールディングス(HD)の井阪隆一社長は、4月9日の決算説明で、その要因を「食品の強化と、衣料・住居は縮小して、有力テナント誘致などの構造改革を実施した61店が18億円の増益となり全体を牽引した」と成果を語り、今期以降、残る未実施店91店に成功事例の水平展開を急ぐ方針を明らかにしている。

 ヨーカ堂の構造改革は、昨年10月、中期計画最終年度の22年度を到達目標に置き、その詳細が公表された。骨子は四つあり、不採算店の外部連携・閉鎖。GMSの品揃えを担ってきた衣料、住居の大幅な縮減でテナントを導入し、SC化を推進。グループ連携による食品館事業の収益性改善。そして、人員の見直し。22年度までに1700人の人員削減だ。

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