当社は1920年に米穀、雑穀、飼料の卸売業として創業しました。現在は食品流通事業、オークション事業、その他遊技・在外事業と幅広く手がける企業群となっています。
我々の食品流通事業の特色は、生産から加工、流通、販売までを自社で手がけること。川上から言いますと、青果事業として、熊本県に20haの農地を確保し、ミネラル農法でにんじんを栽培。また神奈川県平塚市でも耕作放棄地を借り上げて青果物を生産しています。
貿易・卸売り事業では、現在10カ国以上の様々な企業と輸出入を行っており、特に現地拠点を有するブラジル、ポルトガルの商品に強みがあります。ブラジルのアンタルチカ社とは1980年に業務提携。ブラジル原産のガラナを用いた炭酸飲料「ガラナ・アンタルチカ」の日本および東アジアの独占販売権を有し、30年以上にわたって販売を継続しています。またポルトガルのワインやオリーブ、ブラジルの蒸留酒など、日本で知られていないおいしいものを積極的に仕入れ、卸売り販売を行っています。
小売り事業としては、首都圏を中心に食品スーパー「アルズフーズマーケット」を展開。昨年8月、埼玉県を地盤とするワタナベストアーを傘下に収め、現在12店舗を運営しています。また業務用のキャッシュ&キャリー業態として、栃木県小山市で「プライスクラブ」を1店舗展開しています。
アルズのコンセプトは徹底的な地域密着。半径500mのお客様をターゲットにマーケティングを深掘りし、それぞれの店舗にベストマッチした商品と売り方を追求しています。また地域対応の一方で、自社商材の販売にも注力。ここでしか買えない品揃えを充実させ、お客様に選ばれる店を目指しています。
このように当社は食品流通の川上から川下までを網羅しており、今後も食品流通のあらゆるフェーズに精通したプロフェッショナルを育成しながら、一気通貫のサービス提供に力を入れていきます。
昨今、新型コロナウイルスの拡大が話題ですが、現状当社に目立った影響は表われていません。ただし日本が汚染国としてクローズアップされている事実については懸念しています。特に食品の輸出に関しては、今後こうしたイメージが取引を左右する要素になりかねない。すでに日本への渡航予定を延期する取引先も出始めています。
自社スーパーにおいては、惣菜テナントでバラ売りからパック販売への切り替えが始まっています。また本部では幹部層に向け、在宅勤務などの指導をスタート。今後は現場に対する指示も含めてBCP対応を進めていこうと考えています。(2月21日、全国スーパーマーケット協会にて)