買収企業の売り上げが業績の拡大に貢献
ヤマエ久野の2018年度の連結業績は、売上高が前年比14.1%増の4887億400万円、経常利益が同9.7%増の38億9900万円と、増収増益で着地。売り上げの4分の3を占める食品関連事業が、売上高で15.2%、セグメント利益で21.3%と、それぞれ2桁伸長したことが業績の拡大につながった。
食品関連事業が好調な理由はM&Aだ。同社は売り上げの大半を九州で上げているが、人口減少で市場の拡大が見込めないうえ、すでに高いシェアを獲得していることから継続的な成長には新たな市場開拓が必要と判断。中計「GRADE70」では、今年度九州以外の売り上げを4割まで拡大する方針を打ち出した。これに基づき、17年度は業務用酒卸のみのりホールディングス(HD・東京)や春日や(千葉)、レストラン向け食材・ワイン卸のTATSUMI(東京)など、関東の事業者を相次いで買収。その結果、昨年度はこれらの企業が寄与して関東エリアの売り上げが伸長。連結での関東地区の売り上げは1159億円で大幅増収を達成。九州以外の売上高比率も33%まで拡大した。さらに、昨年4月には名古屋に営業所を開設、東海地区の開拓にも乗り出した。