業務用の不振で大幅減益に

 コロナ禍の直撃を受け、ヤマエ久野の2021年3月期決算は厳しい結果となった。売上高は7.3%減の4838億3400万円、営業利益は74.1%減の11億6700万円と、減収大幅減益で着地した。業績不振の主な要因はコロナ禍による業務用の大幅な落ち込みだ。業務用売り上げは、20年3月期の812億円から475億円と4割以上減少し、売上構成比も15.6%から9.8%に縮小。そこに、都市部の店舗が苦戦したコンビニ向けやその他小売業向けの売り上げ減も加わったことが、大幅な減益につながった。

 もちろん同社も無策だったわけではない。業務用の取引先には、それまでの毎日配送から週3回、場合によっては週1回に配送頻度を減らすよう働きかけたほか、子会社の酒卸、みのりホールディングス(HD)では、食品や建材事業部の商品を配送するなどして、秋ごろまでには売り上げが7割まで落ちても利益が出る体制を整えた。しかし、コロナの第3波の影響は大きく、予想を上回る落ち込みで、カバーしきれなかった。

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