1970年大阪万博での水中レストランを皮切りに、上海万博、ミラノ万博、東京五輪に合わせた「ライブキッチン東京」と、食の国際イベントで大会を盛り上げてきたキッコーマンが、大阪・関西万博で集大成ともいうべきイベントを開催した。京都を舞台に、世界のトップシェフ3人と京料理の次代を担う8人の料理人の1日限りのスペシャルコラボを実現したのだ。テーマは「おいしさでつながる世界」。海外と日本の食が交わることで生まれる料理の革新は、日本食の豊かさを深め、さらに海外における日本食や日本の農林水産品の評価を高めることにもつながる。イベントに参加した関係者それぞれの思いを取材した。

全体監修は「菊乃井」の3代目主人村田吉弘氏

 夏本番直前の6月、京都・仁和寺の黒書院に赤や緑の色鮮やかな料理が並んだ。テーブルに小皿を並べるのは、白の調理服に身を包んだ京料理の若い料理人達、そして3人の外国人シェフだ。

イベントの舞台となった京都の仁和寺

 参加したのは米国カリフォルニアのミシュラン三つ星レストラン「シングルスレッド」オーナーシェフのカイル・コノートン氏、南仏の三つ星レストラン「ミラズール」オーナーシェフのマウロ・コラグレコ氏、そしてタイの二つ星レストラン「バーン・テパ」オーナーシェフのチュダリー・デバカム=タム氏。

米「シングルスレッド」オーナーシェフのカイル・コノートン氏(中央)、仏「ミラズール」オーナーシェフのマウロ・コラグレコ氏(左)、タイ「バーン・テパ」オーナーシェフのチュダリー・デバカム=タム氏(右)

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