東日本旅客鉄道(JR東日本)は11月25日、スマートフォン向けアプリ「モバイルSuica」のアップデートを行い、 新たなコード決済サービス「teppay(テッペイ)」を2026 年秋より提供開始すると発表した。 27年春にはパスモと提携し、「モバイルPASMO」 においても、テッペイの提供をスタート。両社のアプリ会員3500万人に向け、さらなる利便性を届ける。
テッペイは、どちらかのアプリユーザーであれば、既存のアプリをアップデートするだけで、スムーズに利用ができる設計だ。「コード決済」や「オンライン決済」に加えて、テッペイユーザー同士で残高を「送る・受け取る」など多様なサービスを備える。コード決済については、交通系・IC残高の上限である2万円を超えて30万円までチャージが可能。残高には、銀行口座・ATM(現金)のほか、ビューカードでの入金ができる。
また、特定の地域で利用できる「地域限定バリュー」機能も提供する。 テッペイの残高と組み合わせて、各自治体のプレミアム商品券やキャッシュレス還元事業などに活用することで、域内への移動・消費の活性化を図る狙いだ。
近年急速に進むキャッシュレス化だが、一都三県在住の1500名を対象にした同社の調査によれば、「決済手段を分散させたくない」など、利便の裏で何らかのストレスを感じている生活者が約9割いることがわかった。また、8割弱の生活者が、「まとめるなら馴染みのブランドやサービスが良い」と回答。中で、スイカ・パスモが人生で初めて利用したキャッシュレスサービスと回答した人が5割を超えてトップ。とくに30代以下の若年層は約7割に上ることから、今回の両アプリアップデートへの期待は高いと見られる。
同日開催の記者発表会に登壇したJR東日本の中川晴美常務取締役(写真左)は、「スイカとパスモをより便利に進化させる」と強調。パスモの町田武士社長(写真右)も「両社で同じサービスを提供すれば経済合理性も高まる」と本協業への期待を示した。

















