11月14日金曜日の夕刻。学校、会社帰りの人たちでごった返している池袋駅(東京都豊島区)。東口から西口へ通り抜ける中央通路(コンコース)に「いつまでも開かない青いシャッター」(地元商業関係者)がいくつもある。雑踏の中でその光景は異様だ。寒さを凌げるため住処にするホームレスもいる。青いシャッターには「SEIBU」の文字が(冒頭写真)。本来なら今年夏には全面改装を終えて新生「西武池袋本店」になるはずが、食品、化粧品、レストランなど改装は一部にとどまっている。来年春にテープカットができるかどうかも分からないという。

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、傘下のそごう・西武を2023年夏、米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却。フォートレスは間髪いれずに、そごう・西武の再建のためにヨドバシHDと戦略的パートナーを結んだ。その結果、西武池袋本店の売り場の半分(4万㎡)をヨドバシが使うことになった。そごう・西武はテナントという立場だ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから