アメリカの大手スーパーマーケットチェーン、クローガーが、オンライン事業の成長を加速させるため、新たなeコマース部門を設立した。オンライン顧客体験に関わるすべてのチームを統合し、より一体的な運営を目指す。
この新たなeコマース部門のトップには、クローガーの上級副社長(SVP)兼最高情報責任者(CIO)であるヤエル・コセット氏が就任する。コセット氏は、即日付で執行副社長兼最高デジタル責任者(CDO)に昇格し、技術とデータ戦略に加えて、eコマース事業の成長を統括する役割を担うこととなった。
クローガーの会長兼最高経営責任者(CEO)であるロン・サージェント氏は、今回の組織改編について「クローガーのeコマース成長の加速は最優先事項である」とコメントしている。
オンライン市場の拡大を見据えた経営戦略
クローガーのeコマース事業は、近年急成長を遂げている。2024年のオンライン売上は130億ドルに達し、デジタル販売の拡大が同社の成長戦略の中核となっている。
コセット氏はCIOとして、クローガーの技術改革を進め、業務プロセスの効率化を図ってきた。この改革により、従業員は業務の簡素化が進み、顧客サービスにより多くの時間を割けるようになった。
また。コセット氏は、クローガーの「オルタナティブ・プロフィット」事業の統括も担当しており、データ分析およびメディア関連の子会社84.51°(エイティフォー・フィフティワン)、金融サービス事業クローガー・パーソナル・ファイナンス、リテールメディア事業クローガー・プレシジョン・マーケティングなどを率いている。
クローガーは全米に店舗ネットワークを持つが、食料品販売業界では競争が激化しており、アマゾンだけでなくウォルマートもeコマース分野において急成長している。クローガーがデジタル戦略を強化することは、同社の競争力を維持するために不可欠である。特に、オンライン注文と店舗での受け取りを組み合わせた「クリック&コレクト」サービスや、宅配サービスの強化などが、今後の成長戦略の要となるだろう。