オイシックス・ラ・大地は3月3日、グループ傘下のシダックスと共同で、職域食堂「雨晴(あめはる)食堂」をゲートシティ大崎(東京都品川区)にオープンする。

 雨晴食堂では、オイシックスの業務用ミールキットを活用し、おいしさや品質といった「プレミアム」と時短を両立した「タイパ給食モデル」を採用しているのが特徴だ。給食事業は、80~90%を原材料費・労務費が占めており、原材料費高騰、人手不足を背景に給食事業者の業績悪化・破綻が顕在化している。そこでオイシックス・ラ・大地では、ミールキットを利用し、調理の手間・時間を軽減することで人件費を含む運営費用を削減し、効率的な施設運営の実現を目指す。運営は、シダックスコントラクトフードサービスが受託して行う。

 食堂は、ランチ・ディナーのW運営。ランチメニューは、週替わりの「Oisix定食」(1000円)や、規格外野菜も含め20種類以上の新鮮な生野菜を用意するサラダバー(1200円)などを展開し、ディナーメニューは「ごほうび苺のクラフトサワー」(700円)などアルコール類や「ねぎっぽの旨みたっぷりアヒージョ」(780円)などのおつまみ類も用意する。

 オイシックス・ラ・大地の取締役執行役員で、シダックスコントラクトフードサービス社長を務める堤祐輔氏によれば、職域食堂の市場規模は1兆円以上だが、その中で同社の売り上げは200億〜300億円規模という。これまでシダックスでは工場内の食堂などの受託が中心だったが、今後は雨晴食堂を皮切りにオフィスビルなどにも事業拡大を目指す方針で、既存の給食事業を現状の600億円から2030年までに1000億円規模に引き上げる計画だ。

 なお、同食堂は、ビルに入居する社員以外の一般利用も受け入れる

オイシックス・ラ・大地の取締役執行役員で、シダックスコントラクトフードサービス社長を務める堤祐輔氏

職域食堂「雨晴食堂」の様子

雨晴食堂ではランチとディナーのW運営

サラダバーは20種類以上の野菜を豊富に展開する