オイシックス・ラ・大地の子会社とくし丸は5月18日、同社が運営する移動スーパー(SM)「とくし丸」が今年5月で稼働台数が1000台を突破したと発表した。移動SMの稼働台数が1000台を超すのは業界で初めて。

 とくし丸の移動SMは本部が地域SMと提携し、移動SMのノウハウを提供。提携SMは販売パートナー(個人事業主)と契約し、商品を提供して販売を委託する。販売パートナーは提携SMの生鮮食品から日用品まで約400品目1200点の商品を冷蔵機能を備えた専用の軽トラックに積み込み、担当エリアを3日に1度の頻度でお客の自宅前まで訪問し、商品を販売する。

 とくし丸は創業者の住友達也取締役ファウンダー・新規事業担当が2012年1月に買い物難民の支援を目的として徳島県で創業。16年にはオイシックス・ラ・大地の連結子会社になり、18年4月には稼働台数300台を突破。20年4月に500台を超え、全国でSM143社と提携し、約15万人に利用されている。

 とくし丸によれば、販売パートナーが地域を巡回してわかってきたことは、高齢者の困りごとが買い物以外にも多いという。数年かけてヒアリングしてきた結果、高齢になると自身の生活上の課題を言語化することが難しくなることも判明した。今後は買い物支援だけでなく、高齢者の生活の質を向上させる新サービスの構築を目指し、協業企業を募集する方針だ。