イギリスを代表するスーパーマーケットチェーンのセインズベリーが1月23日、経営効率化の一環として61店舗のカフェ閉鎖と約3000人の従業員削減を含む大規模な組織再編を発表した。同社が進める3年間の「Next Level」戦略の第2年目に向けた加速計画の一部である。

「Save and Invest to Win(コストを削減し、勝つための施策に投資する)」プログラムの一環として、運営費用10億ポンドの削減を目指し、中央部門全体を再編し、より大きな責任範囲を持つ少数の役職を設ける予定で、これには上級管理職の20%削減も含まれている。セインズベリーは、閉鎖店舗の従業員に対して再配置や(再就職の)支援パッケージを提供するとしている。

カフェを一掃し食品売り場に特化

 セインズベリーは経営資源を「食品購入で第一の選択肢となる」という目標に集中するため、カフェ事業を大幅に縮小する計画である。同社は、残る61店舗のカフェをすべて閉鎖し、これらのスペースを生鮮食品の品揃え拡充に活用する。

 以下は、閉鎖対象となるカフェの一覧である。  

フォッセパークタルボットヒースポンティプリッドラグビー
ラスティントンカノックスカーバラリーク
ペンザンスウィンターストークロードデントンヘーゼルグローブ
レクサムモーカムロングウォーターダーリントン
イーリーモンクスクロスポントランフレイスマーシュミルズ
エマーソンズグリーンスプリングフィールドナントウィッチダーラム
ピンホー・ロードバンバー・ブリッジペッパーヒルウィードンロード
マーシャルレイクヘンプステッドバレーリルヘッジエンド
リンカーンベリーセントエドマンズブリッジミードタネットウェストウッドクロス
ラークフィールドスタンウェイウィッチチャーチバーゲーツキャッスルポイント
セドレスコムロードワイト島バーンスタプルキーリー
デューズベリースワドリンコートキングズリンハードウィックレスター北
トゥルーロウェイクフィールドウォーレンヒーストーキー
ゴダルミングウォータールービルヘレフォードマックルズフィールド
チチェスターハロゲートボグナーリージスチードル
ニューポート   

 イギリスの小売業界は現在、オンラインショッピングの普及と物価高騰による消費者行動の変化に直面している。特にスーパーマーケット業界では、コスト削減と競争力維持のために大胆な施策が取られるようになった。セインズベリー以外にも、テスコやアズダといった競合他社が効率化を目的とした人員削減や店舗運営の見直しを進めている。