関西弁で訥々と語る語り口に人柄の良さがにじみ出る。どんな質問にも本音で答えるのは、その人柄ゆえだろう。ホームセンターの主力商品金具類は、一度買われると買い替え需要は容易に発生しない。プロ仕様の店、PB開発、園芸、ペット用品の強化、ベトナム進出も新たな需要開拓への挑戦。プロ向けの店は当初は失敗、プロに教えを乞うこととなった。PBはPBだけの店を作り、既存店の売り上げを落とした。その失敗を糧に成長へと導くのは、愚直な人柄の本領でもありそうだ。(インタビュアー・栗田晴彦)
お客様に教えを乞うたプロ向け店舗
――プロ向け店舗の「コーナンPRO」「ケンデポPRO」の展開に力を入れています。
疋田 「ケンデポPRO」は19年に子会社化した建デポがやっている店舗ですが、最近はHC(ホームセンター)業態よりPRO(プロ)業態の出店の方が多くなっています。前期は28店のうち20店がプロ業態でした。店舗数も今年8月末で613店のうち219店がプロ業態で、全体のすでに3分の1を占めるまでになっているんです。