1社のみ気を吐くコーナン商事
2023年のホームセンター(HC)市場は大きな伸長の要素はなく、既存店売上高はやや減少で推移した。1~11月の各社各月の既存店の伸び率を平均すると2.0%のマイナス(公表10社平均)。ドラッグストアは5.3%のプラス(12社平均)、ディスカウントストアは3.2%のプラス(4社平均)、100円ショップは0.8%のプラス(3社平均)だったので、HCが他業態と比べて「苦戦した1年だった」ことがわかる。
またHCのこの数値を過去10年間の推移で見ると、新型コロナウイルスによる「巣ごもり需要」で好況に沸いた20年のみは6.7%のプラスだったが、そのほかの年はマイナスが続いている(図1)。「既存店の頭打ち」が常態化しつつあると言える。建築費の高騰によって新店を出店しにくくなっている現在、HC各社は既存店活性化のための改装を急いでいる。