「島忠は『深窓の令嬢』のような存在。コロナ禍がなかったら、こうは簡単に話が進まなかったかもしれない」(流通アナリスト)

 10月2日、ホームセンター(HC)2位のDCMホールディングス(HD)が島忠をTOB(株式公開買い付け)で完全買収すると発表、同業界の今後に大きな注目が集まっている。

 DCMHDは2006年にカーマ、ダイキ、ホーマックの3社が経営統合して発足、M&Aを繰り返し、19年度の売上高は4373億円(店舗数677、今年8月末)。一方の島忠は業界7位クラスで関東地盤に60店を展開。HCだけでなく、祖業である家具店があることも同社の特色だった。近年は家具最大手のニトリが首都圏に攻め入っているが、島忠の利益剰余金は1500億円超、直近の自己資本比率は約77%と財務基盤も厚く、すぐにはびくともしない。

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