メトロドイツが、卸売店舗のマルチチャネル化を進めている。グループ全体のマルチチャネル戦略の一環として、レーゲンスブルクとルートヴィヒスハーフェンの卸売店舗を大規模な改装で「マルチチャネル・フルフィルメントセンター(MFC)」にバージョンアップして再オープンした。メトロの成長戦略「sCore」の重要な一環であり、プロフェッショナル顧客に向けた商品提供の効率化とサービス向上を目指している。
改装の中心は、店舗空間の再設計、プロフェッショナル顧客のニーズにより適した商品構成の提供、持続可能な冷却システムの導入、そして配達エリアの拡大である。両店舗では、売り場の一部を配達ゾーンに再指定することで、配達サービスのスペースを約3000㎡に拡大している。
メトロは、これまでに8店舗をこの新しいマルチチャネルプラットフォームへと転換する計画を進めており、年内に改装が完了する見込み。メトロドイツの営業マネージングディレクターであるフランク・ジェーニッヒ氏は、「この投資は、顧客ニーズに焦点を当てた成長戦略『sCore』の一環として、配達サービスを拡充するための重要なステップであり、近代化を通じてより関連性の高い商品と改善されたサービスを提供すると同時に、従業員の業務効率も向上させる」と語っている。
sCoreの中核となるのが店舗のMFC化である。MFC化により、店舗は単なる販売拠点としてではなく、高性能な倉庫や配達プラットフォームとしても機能するようになる。運営効率が大幅に向上し、顧客のニーズに迅速に対応できる体制が整う。メトロは2030年までにグループ全体で配達売り上げを3倍にすることを目指している。