ツルハホールディングス(HD)の2025年2月期第1四半期は売上高2734億900万円(前年同期比5.2%増)、営業利益151億900万円(同7.1%増)、純利益89億7400万円(同8.5%増)の増収増益で着地した。

 9月20日の決算説明会で鶴羽順社長(冒頭写真)は「今後は季節要因や値上げの影響をよく見ていかないといけないが、第1四半期は順調に推移した」と振り返った。なお決算期を5月15日から2月末日に変更したことに伴い、今期は9.5カ月の変則決算となる。

 既存店売上高は前年同期比2.3%増で進捗。同7.0%増の食品をはじめ、医薬品、化粧品、日用雑貨が販売好調で売上増に寄与した。医薬品では調剤が好調で、処方箋枚数が同7.9%増、単価も同2.8%と伸び、売上高は同10.9%増だった。その調剤は今期末に売上高1100億円、店舗比率38.0%、売上比率12.9%を計画する。

 PBの売上構成比は同1.3ポイント増の10.8%となり、今期末に11.7%まで高める方針。引き続き食品のPB開発や大手メーカーとの共同開発に取り組むほか、「前期から注力しているPBの既存品の売り上げ増の施策や、店舗への情報発信なども継続して、売り上げを高めていきたい」(鶴羽社長)

 新規出店は計画(13)を上回る20、閉店は計画通りの30となり、うちスクラップ&ビルドによる閉店は9店舗。また、87店舗で改装を行った。「課題であった出店精度を高めて、積極的なスクラップ&ビルドや改装により、既存店の収益力改善を図ることができている」(鶴羽社長)。第1四半期末では合計2643店舗。今後は出店速度を抑制する方針で、通期では13店舗減の2640店舗となる見込みだ。

 また、DX戦略ではアプリのダウンロード数が第1四半期末で980万となり、9月中にも1000万を突破する見込み。デジタル会員の比率は中期経営計画の目標である50%に対して47%、一人当たり売上高は22年5月期比で108.6%(中計目標110%)と進捗している。今後もアプリで得られたデータをもとに、個々のお客に合わせた販促の実地や離脱率の改善、来店促進につながる施策を推進する。

 決算期変更の影響で前年増減率は非開示だが、25年2月期通期では売上高8508億円、営業利益387億円、純利益222億円を見込む。

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