アインホールディングス(HD)は7月3日、Francfranc(フランフラン)を約500億円で買収すると発表した。
現在、フランフランの株式は、投資ファンドの日本成長投資アライアンスが59.63%、資産管理会社のBLUE WEDGEが25.47%、セブン&アイHDが14.90%を保有している。アインHDは499億7600万円でフランフランの全株式を取得、連結子会社化する。株式譲渡日は2024年8月20日を予定している。
アインHDは、リテール事業において、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルぺ」を都市部を中心に83店運営している。コスメを中心とした独自性のある商品構成に特徴を持つ。
フランフランは、20代~30代の女性を中心とする幅広い層をターゲットにインテリア・雑貨小売販売事業を展開している。現在、国内152店、海外9店を展開。またECを通じて、都会的かつ洗練されたライフスタイル提案を行う。2023年8月期の売上高は394億円、営業利益は25億円だった。
アインズ&トルぺとフランフランは出店エリアや主要な顧客層、提供する価値観に類似性がある一方、販売する商品のカテゴリーは異なっている。今回の買収により、相互補完、両社の強みを生かしたシナジーの創出を図る狙い。
具体的には、クロスマーチャンダイジング、店舗開発、商品開発などで協力する。
クロスマーチャンダイジングでは、例えばフランフランが得意とするSPA型の雑貨をアインズ&トルペで展開、逆にアインズ&トルペのPB含めたコスメをフランフランで展開することで、顧客に対して幅広い商品選択肢を提示。顧客満足度と顧客単価の向上を狙う。
また、両社の出店エリアは主要都市を中心に駅ビルや商業施設など、ターゲットが近く、親和性がある。今後は大規模面積の物件への戦略的共同出店や、新業態の開発も見据えていく。さらに両社の商品開発ノウハウを共有することで、より満足度の高い商品開発にも取り組むとした。
(冒頭写真は、アインズ&トルペ F BEAUTY 北海道ボールパーク店)