アインファーマシーズは9月10日、大阪市の店舗で調剤業務の一部外部委託を実施した。アイン薬局の平野加美店(冒頭写真)で応需した処方箋の調剤業務の一部(一包化)をあべのハルカス店に委託し、同店が受託した。一包化とは、服用のタイミングが同じ薬を1回の服用分ずつ一つの袋にまとめることで、飲み忘れや過剰摂取の防止につながるため、高齢者などに希望者が多い。

 これまで薬機法により、調剤は処方箋が提出された薬局内で行うことが義務付けられていたが、国家戦略特区の大阪市では7月から、市の確認を経たうえで、一包化に限り別の薬局に委託することが可能になった。これは全国初の試みで、薬剤師の対物業務を効率化することで、服薬後のフォローや医師へのフィードバックなど対人業務の充実を図る狙いがある。

 患者から処方箋の提出を受けた委託薬局が処方内容の分析や調剤設計を行い、受託薬局は薬剤の一包化および一包化された薬剤の確認を行う。その薬剤が委託薬局に配送され、委託薬局での最終監査を経て、患者に服薬指導が行われるという流れだ。

 8月には1例目として、日本調剤のはなてん薬局が喜連東薬局に委託する形で実施されている。またスギ薬局(在宅調剤センター西田辺店、西田辺店)、ハザマ薬局(平野センター、住之江店)も委託事業を大阪市から認められている。