100円ショップ「ダイソー」を展開する大創産業がインドへの出店を加速する。2027年2月期までに現状の6倍となる50店に広げ、将来的には200店体制を目指す。

 大創産業は現在26の国・地域に展開、海外店舗数は24年2月末で984店を数える。インド市場の継続的成長性に期待し、重点エリアの一つと位置付ける。まずは集客を見込めるショッピングモールを中心に出店する予定。最終決定は現地運営会社と協議の上進める。

 インドのダイソーも均一ショップで、扱っている商品は基本的に日本の店と同様だ。日本で100円の商品は、インドでは99ルピー(約170円)から販売している。インドは輸入規制が強く、これまで出店拡大のハードルになっていた。そこでインドの現地企業と組み、今後は現地生産にも力を入れる。

冒頭写真の店舗(インドの「ダイソー」1号店)の店内

 全国で4341店を展開する大創産業は、国内の少子高齢化、シェア争いの激化に鑑み、海外出店を次なる成長戦略の柱と位置付けている。中で米国では、現在120店前後の店舗数を31年2月期までに1000店まで積み増すプロジェクトを始動している。経済成長が続くインドでも出店を加速し、米国に次ぐ規模を目指す。31年2月期にはグループ売り上げに占める海外比率を現状の1割から3割に高める。

 同社は現状、7割の商品を日本国外で生産しており、中国がその大半を占める。インドでの生産比率は1%程度だが、今後は中国エリア以外にも生産拠点を拡大していく方針。出店を強めるインド、米国以外にも、27年に大型の物流拠点を稼働させるマレーシアなど、東南アジアにおいても生産拠点の拡大を検討。グローバルなサプライチェーンの構築を出店と両輪で進めていく考えだ。