日本の国内市場が少子高齢化、人口減少で大きな成長が見込めない中、イオンは、東南アジア、特に現在第2位の市場であるベトナムへの投資を強化している。2014年にベトナム進出を果たしたイオンは、まずホーチミン市内中心部から5kmほど離れたタンフーセラドンに1号店を出店。大型のショッピングセンター(SC)は都市中心部への出店が一般的なベトナムで、現地の住民しかいないローカルエリアへの出店は、当時、小売評論家を困惑させたが、結果として素晴らしい戦略だったと言える。ドイツのメガマート、フランスのオーシャンなどライバルの国際的小売業者が市場から撤退する中、イオンはベトナムの都市部の労働者階級と中流階級をターゲットにしたビジネスモデルを展開。大型の独立型スーパーマーケット(SM)を開店したり、他のSCへ出店したりするのではなく、郊外にハイパーマーケットを開業し、そこにベトナム国内のブランドと日本で実績のある新規参入の日本ブランドを集めることで、集客力のあるSCとしての地位を確立した。これにより、従来の、都市中心部のSCとは異なる郊外型のSCモデルを作り上げたのだ。

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